2016年2月7日日曜日

越谷で迎えるお正月


今日は2月7日(日)。ベトナムでは旧暦の大晦日という大切な日。

photo by Ibusuki Shoichi

友人たち、そして在日外国人の労働問題を扱っている弁護士さんたちと一緒に、埼玉県越谷市にある南和寺(Chùa Nam Hòa)を訪問してきました。建立10年のこのお寺、ベトナムの尼さんたちによるもので、同地域に暮らすベトナムの人々の拠り所となっているようです。埼玉県出身の私、前からとっても気になっている場所だったのですが、念願叶い、旧正月のタイミングでの訪問が実現しました。


11時から、尼さんによる読経がスタート。当然ながらオールベトナム語です。小さいながらも立派なお堂に、ざっと100人くらいのベトナムの人々が集まっていました。コピーされ、綺麗に製本された冊子を見ながら、お経を追いかけます。ベトナム仏教の素養がないので、なかなか理解できませんでしたが、同じ空間に佇めたことに感謝。


読経の後は、手作りのブン(米麺)(ブンリウだったのかな…精進料理でした)やチェー(ぜんざい)をいただき、お寺の庭で、爆竹や獅子舞を見ました。爆竹をこんなに間近で見たのは初めてかもしれません。ベトナムのお正月の催しには欠かせない要素のようで、皆さん「Hay quá!(すごい~!)」と盛り上がっていました。2人で1頭を操る獅子舞は、鮮やかな赤と黄色の2頭と、土地神様(Ông địa)による本格的なベトナム仕様の演舞で、こちらも大盛り上がり。一瞬、越谷にいるという事実を忘れました。

photo by Ibusuki Shoichi

その後はなんと、ベトナムらしくカラオケ大会! テト(旧正月)の歌で始まった…かと思いきや、だんだんとそれぞれの好きな歌を披露していき、途中には「なごり雪」や「乾杯」など、日本語の歌も。参加者の多くは、日本に暮らして長いベトナムの人々で、日本語もお上手でした。調子に乗って途中からカラオケに加わる我々…(笑) まるでベトナムの結婚式の一幕のようでした。

「終了時間はだいたい15時だけど、自由に帰って大丈夫ですよ」と言ってくれた尼さん。13時頃から本当に徐々に人が減り始め、14時過ぎには大分少なくなっていました。長時間、野外での催しだったので、皆さん寒さが堪えてきたのかもしれません。私たちも14時過ぎにはおいとましました。


束の間でしたが、日本にいながらにしてベトナムの旧正月を堪能できた、非常に有意義な訪問でした。こうして越谷の一角で、ベトナムの人々が自分たちの大切な行事をおこなっていることも知れ、彼らにとっての旧正月の大切さ、集いの大切さを実感しました。代々木公園で開かれるベトナムフェスティバルも悪くないけれど、日本人が抱くベトナムのイメージを集めたような作られたイベントより、今回のような催しのほうが、私はリアルなベトナムを感じられて好きだなぁと思いました。

いよいよ明日8日(月)は元旦。すべての人々にとって、健康で素敵な一年となりますように。

Chúc mừng năm mới!  新年、おめでとうございます!

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【お寺情報】
南和寺/Chùa Nam Hòa
http://www.chuanamhoa.org/

立派なベトナム語のウェブサイトがあります♪
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From Hem

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