2014年10月4日土曜日

メコンデルタの旅⑥~カーマウ市内街歩き


前日はカーマウ岬へ行けたので、今日はのんびりとカーマウ市内を回ることにします。


こちらはカーマウ市内の中心部に立つモニュメント。


モニュメントの近辺には、こんな風にプロパガンダ風の看板が並んでいました。「15」という数字が目立つのは、ここが「カーマウ市Thành phố Cà Mau」となって今年で15周年という意味で、それを記念する看板たちのようです。


ブラブラ散策していると、なんと、カオダイ教の寺院が。クチトンネルに近い、タイニンという場所に総本山を持つ、孔子やヴィクトリア・ユーゴまでもが神として祀られている多神教の、あの、カオダイ教です。カー マウにもあるのかぁ、とびっくり。この午前中の時間は全く人がいませんでしたが、夕方くらいに通ったら賑わっていました。儀式の時間だったのかもしれません。


事前にサイゴンで買っていたカーマウ市内地図によると、「カーマウ省博物館」なるものがあるそうで、ご丁寧に住所まで載っていたので、道端のセオムのお兄さんにお願いし連れて行ってもらうことに。ところがお兄さん曰く「そんな博物館にないよ」。え~でも書いてるよ~!! と言いつつ、とりあえず住所のところまで連れていってもらったら、見事にありませんでした(笑) 近くにいた地元の人に聞いたら、どうやら以前は確かにあったらしいのですが、今は取り壊されて別の場所に移転計画中、とのこと。「ほらね~」とお兄さんに笑われ、ならばと、代わりに別の場所に案内してもらいました。


それがここ、ホーチミン主席記念パークKhu tưởng niệm chủ tịch Hồ Chí Minhです。鳥たちが放し飼いにされているSân Chimという名の公園も併設されているよう。ちなみにここの名前、私は取り急ぎ「記念パーク」という風に訳してしまっているのですが、記念にあたる「tưởng niệm」はここでは大切なポイントのように思い、越越辞書をひいてみるとこのように書いてありました。

Tương niệm (Động từ) : tưởng nhớ đến người đã chết với lòng tôn kính và biêt ơn.
=(動詞)尊敬と感謝の気もちとともに死者を想い出す。

例えばこれが親や友人知人など、自分が大切に想う相手にも使われる単語であるのかどうか、そこまでは現時点では不明ですが、少なくともここでは相手がホーチミン主席だからこそ使われている単語なのだろう、ということがわかります。今後もこの単語、気にし続けてみようと思います。


この日の午前中は非常に暑くて、でも青い空の広がるよい天気でした。広い敷地内には私の他に一組のベトナム人親子がいるだけで、ガランとしていました。


こちらが、ホーチミン主席を祭った廟です。「廟」という言い方が適切なのかどうかはちょっと自信がないのですが…。


中に進んで行くとこんな風にホーチミン主席の像が飾られています。お線香も用意されていて、お参りができるようになっていました。緑の制服を着た警官の男女2人がいて、ちらとこちらを見ては、またすぐスマホに目を落としていました。

カーマウという、ベトナム最南端に位置する省に、このようなホーチミン主席を称える建物があることが、とても興味深く感じました。首都ハノイから最も遠い省。ホーチミンの遺体を見にハノイ・バーデン広場のホーチミン廟(これは確かに「廟」と呼ばれます)に訪問できるカーマウ人民は、どのくらいいるのでしょう。ホーチミン主席という象徴によって、戦後のベトナムは統一されてきました。であるならば、ハノイから最も遠いカーマウにこそ、ホーチミン主席は必要なのではないか、だからこんな風に記念パークが設立される必要があるのではないかと、そんな風に想いました。


お昼に一旦ホテルに戻り休憩していると、午後はやっぱり雨が降ってきました。カントーにいるときから午後はずっとこんな感じの雨降りです。弱まった頃を見計らって再び外出。カフェスアダーを求めて彷徨います。たまたま見つけたホテルにほど近い路上カフェでは、カントーからずっと溜まっていたフラストレーションを解消してくれるような、濃厚なカフェスアダーを頂くことができました♪


ひとり旅は嫌いじゃないのですが、唯一困るなぁと思うのが食事。カントーからのバス車内で色んなアドバイスをくれたお兄さんも、前日の岬で案内してもらったセオムのおじさんにも、「カーマウの特産物はやっぱり蟹だよ」と言われてきましたが、どうも一人で蟹は食べにくいよなぁ…と思い、カントーに引き続き、カーマウでも毎食ご飯ものか麺類になってしまっていた私。でも、ホテルの並びに夜だけ出る屋台のベジタブル・ブンリウ(写真、Bún riêu chay)がと~っても美味しくて、毎日のように通っていました(笑) カントーと同じでマムトムは使われておらず、素朴でさっぱりした味のこのブンリウ、これで1万5000ドンだったので、大満足でした。

いつか誰かとカーマウに行けた時に、蟹をたらふく食べたいです!

From Hem

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