2015年7月1日水曜日

【開催レポ】「となりのことば」、終了しました♪


6月27日(土)、「ベトナム語とクメール語に同時に触れてみよう」というコンセプトの学習会『となりのことば』が無事に終了しました。初めての試みでしたが、多くの方のサポートをいただいて盛況に終えることができました。当日は17名の方にご参加いただきました。関わってくださったおひとりおひとりに、心から感謝しています。

私自身はベトナム語で活動をしているため、ベトナム語学習会は過去にも開いたことがありましたが、そこにクメール語もくっつけてみようというのは、突然の個人的な思いつきではありましたが、と同時に、おとなり同士の2カ国を長年旅してきたARBA(私も理事をしています)の精神にもつながるのではないかと思っていました。
NPO法人ARBAのウェブサイトはこちら⇒ http://arba.asia/

そして開催に踏み切った最も大きな要素は、ホンさんとティエルンさんという大切な現地の友人が、現在はたまたまそろって東京に暮らしているということでした。ふたりと一緒に、つまり私も含めた3つの国の人同士で何か新しいことをやってみたい!と、思って始めた企画でした。

学習会当日の様子。
たくさんの方にご参加いただきました。
会場となった高田馬場の10°CAFEさん。
早稲田大学の学生さんたちによって経営されています。
お世話になりました。


当日は、ベトナム語とクメール語に、「書く」「聞く」「話す」という三つの方法でアプローチしました。まずは「書く」。古代から中国の影響で漢字を使い、その後西洋の影響でアルファベットに移行したベトナム語。昔から変わらずクメール文字を継承しているカンボジア。同じ「オーストロアジア語族」という言語グループに属しながらも、表記方法は全く異なります。

左がベトナム語、右がクメール語

続いて「聞く」と「話す」。全体で2つのことばによる「こんにちは」「ありがとう」「私の名前は○○です」というフレーズを練習しました。文法の構造は同じSVOのベトナム語とクメール語。ところが音の響きはやっぱりぜんぜん違って、とってもおもしろいのです。違いを楽しむ一方で、「数字(1・2・3)の音がなんとなく似ている」ことや、「『あなた』という二人称が、相手の性別や年齢によって何種類もある」ことなど、ふたつのことばの共通点も紹介しました。

ホンさんとティエルンさんの音を聞き、まねをして、皆で実際に発音してみました。全体練習のあとは二つのグループに分かれて、ベトナム語とクメール語の練習を集中的に行いました。ホンさんとティエルンさんから、それぞれに先のフレーズを応用した表現の紹介もあり、それぞれのグループで盛り上がっていたようです。途中で二人には席をチェンジをしてもらい、各グループで、どちらもことばにも触れることができました。

ホンさんのベトナム語グループ
ティエルンさんのクメール語グループ

途中のブレイクタイムでは、参加者の皆さんにベトナムコーヒーを味わっていただきました。ホンさんによる本場の器具、本場のコーヒー、本場をミルクを使った実演も行い、コーヒーの濃厚な香り漂う時間になりました♪ベトナムコーヒーの準備に奔走してくれた協力スタッフのK岡氏にも猛烈に感謝です…!

ホンさんによるベトナムコーヒー実演

学習会の最後には、私がどうしても設けたかったコーナー、ホンさんとティエルンさんへのミニ・インタビューを行いました。もともと私の紹介で東京という場所で知り合い、日本語を使って話し合っていたふたり。この企画を通して仲良くなり、互いの国にも今までとは違った興味を持ち始めてくれた、そんなふたりの生の声を、私だけが知っているなんてもったいない!ぜひこの機会に、参加者の皆さんにも聞いてもらおうと思ったのです。

それぞれの国について話すふたり

ふたりには4つの同じ質問をして、それぞれに想うことを自由に答えてもらいました。ステレオタイプではない、個人としてのふたりの回答を通して、参加者の皆さんにはまた一層ベトナムやカンボジアのことを知ってもらえたのではないかと思っています。経済発展して様変わりしつつある都市部のホーチミン(ベトナム)とプノンペン(カンボジア)からやってきたふたりに対して、「自分の国で失ってほしくないと思うものは?」という私からの問いかけに、ホンさんが「親近感」、ティエルンさんが「笑顔」と答えていたのが印象的でした。

それぞれの国の写真も見せてもらいました

90分間があっという間なような、とっても長い濃厚な時間だったような…。私自身楽しくとなり同士のことばに触れ合うことができた学習会でした。これを機に、もう一度ベトナムのことやカンボジアのことを見つめていこうと思う一方で、いま自分がいる場所、つまり日本のことや、日本から見たおとなりの国々のことにももっと関心を寄せていけたらと、あらためて自分自身に課題の持てた日でした。

ご参加いただいた皆様、ご協力や応援をしてくださった皆様、本当にありがとうございました。次回はいつになるのか、どんな形になってやってくるのか、今は全くの未定ですが、何かしらの方法で細々と「となりのことば」活動を続けていきたいと思っていますので、これからもよろしくお願いいたします。

カームオン!オークン!

ありがとう。です。


From Hem

0 件のコメント:

コメントを投稿